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観光とガチンコのはざまに揺れた奈良マラソン [ランニング]

人生初のフルマラソン挑戦となったさいたま国際マラソンで目標(サブ4)をあっさりと達成してしまってから、燃え尽き症候群になってしまったかのように走るのが億劫になってしまいました。まるで「明日のジョー」のラストシーンのような状態です。

「とっつあんよ 燃えたよ…まっ白に…燃えつきた…まっ白な灰に…」
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さいたま国際マラソンの前に発覚したふくらはぎの筋膜炎を言い訳にして「故障を治すには静養が一番さ!」と思うようにしていますが、何のことはない単に楽な方向に逃げているだけです。

さいたま国際マラソンから4週間後の12月13日、練習らしい練習をすることなく、奈良マラソンの日を迎えてしまいました。近鉄奈良駅でトイレを済まして、会場となる鴻ノ池陸上競技場まで歩いて向かいますが、凄い人の列です。この後のドタバタを思えば、もう少し早めに会場入りすべきでした。
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古都奈良といえば、鹿で有名な奈良公園や大仏様の東大寺、平城宮跡などの観光地ですが、奈良マラソンは、2010年に平城遷都1300年を記念して開催され、今年で第6回大会になります。(せんとくん、なんか気色悪いわ~!!)
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奈良マラソンは、観光地をのんびり走るイメージがあったのですが、調べてみると、大きなアップダウンがいくつもあるハードコースで有名なようです。累積標高はなんと約350m[ふらふら]
おおよそ10km,20km,30km地点に大きなアップダウンがありますが、特に30kmを走った後の70mの登り坂はとてもキツそうです。

4時間で完走することを前提にして、奈良駅から伊丹空港へのバスと、伊丹空港からの飛行機を予約している私は、今回の作戦を次の通り立てました。両足のふくらはぎは、さいたま国際マラソンと同じようにテーピングでガチガチに固めています。
・1kmあたり5分30秒ペース(ゴール予定タイム3間53分)を確実に守って無理をしない。
・足がつらないように、給水は全てとりながら、塩熱サプリを5㎞毎になめる。
・燃料切れにならないよう、15㎞、25㎞、35㎞地点でエネルギージェル(shotz)を補給する。
・何よりも観光気分で走ることを楽しむ。

会場に到着し、着替えた後に軽くストレッチをして、手荷物を預けようとしましたが、係員の誘導もない中で、非常に多くの人が手荷物預かり場入口に殺到したため、なかなか中に入れずに、非常に時間が掛かってしまいました。おかげでスタート前にトイレに行きたかったのですが、どこも長蛇の列でしたので断念せざるをえず、やむなく閉鎖時間が迫っていたスタートブロックに急いで向かいます。
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トイレへの長蛇の列

今回は、観光気分でゆっくりと走るつもりなので、デジカメを持って所々で写真を撮りながら走ることにしました。まずは、スタートブロックでの自撮りです。回りのランナー達からは、ピリピリとした緊張感がひしひしと伝わってくるので、「ちょっとシャッターを押してもらえますか~[いい気分(温泉)]」とは能天気に言えない雰囲気です。
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スタートブロックで待つこと20分。トイレに行けなかったおかげで微かな尿意を感じながらのスタートです。そこで1句(川柳)。
「人混みに トイレに行けず 尿意ドン!」DSC01354.JPG

尿意が気になるので、スタートから約2km地点にある最初のトイレに入ることにしました。すでに4~5人が並んでいましたが、設置台数が多いので、それほど待たされることなく用を足すことができました。しかし、後から走りこんできたランナーが2人、列に並ぶことなく用を足した人が出てきたばかりのブースに迷わず入ったのには呆れました[ちっ(怒った顔)]
どこにでもマナーの悪い奴はいるもんだと思いながら、趣味でスポーツをやっている時くらいは気持ちよく楽しみたいものですよね。

走ることは基本的には苦しい作業ですが、少しでもご機嫌気分に浸りたい私は、常に好きな音楽を聴きながら走っています。最近のお気に入りは、「新村けんぞう」というマイナーなミュージシャンの「シルクハットリアリティー」というアルバムです。ひょんなことでライブハウスで見かけたシンガーソングライターですが、ノリの良いアップテンポのメロディーラインと前向きな歌詞が、走る時にぴったりと合います。
シルクハットリアリティー.jpg

スタートから10㎞あたりです。標高差40mほどの最初の登りを通過しましたが、まだまだ元気です。奈良公園内のコースですが、左手前方に若草山が見えています。大阪出身の私は、小・中学生の遠足などで何度も訪れた事のある場所です。そういえば、大学生になって間もない頃、ピクニック合コンの時にもここに来たけど、純真無垢なオレは男としか話せなかったなぁ~なんて甘酸っぱい思い出もよみがえります。
このあたりから、人混みが急に激しくなってきて、遅いランナーを抜くことが出来ずに、ちょっとイライラさせられました。スタート時間がマラソンよりも30分遅い10㎞の部のランナーと合流してしまったせいですが、どうしてこのような計画にしたのか理解不能です。どうせスタート時間をずらすのなら、10㎞の部をマラソンより先にスタートさせるべきだと思います。
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10㎞の部とコースを分かつと、人混みも解消され、気持ちの良い田舎道となります。一旦、40mほど下ってから18㎞地点くらいまで70mほどの登り返しとなりますが、まだまだ前半、へばる訳にはいきません。
ちょうど20㎞地点にある白川大橋で、写真を撮りました。奈良マラソンは寒い!と聞いていたので少し心配していたのですが、この日は天気も良く、ポカポカと暖かかったです。というか、走るには暑いくらいでしたので、給水地点ではスポーツドリンクを飲んだ後に、水を頭からかぶりまくり体温を下げました。
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白川大橋

中間地点でタイムを確認したところ、1kmあたり5分を切るペースで快調に走れていることが分かりました。心配していたふくらはぎも、今のところは攣りそうな気配がありません。これなら、後半はガチンコで頑張れば、さいたま国際マラソンで23秒に泣いた、ネットタイム3時間30分切りも夢ではなさそうです。
ということで、それまで気分的には観光気分で走っていたのを切り替え、全力モードで走ることにしました。のんびり写真を撮る余裕はもうないのです。
といいつつ、天理教協会本部のあまりにも壮大な建築物に圧倒されて、思わずシャッターを押してしまいましたが…
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天理教協会本部

今回で5回連続奈良マラソンを走ることになる高校時代からの親友T氏から、「25㎞地点のぜんざいと30㎞地点の三輪そうめんは奈良マラソンの名物なので食べるべし!」と聞いており、特にぜんざいは楽しみにしていたのですが、タイムを少しでもロスしたくないガチンコモードの私は、脇目も振らずに一心不乱にゴールを目指します。

それにしても30㎞手前の標高差70mの登り坂のキツイことキツイこと[ふらふら]
高低差ありすぎて耳キーンってなるわ!
と思わずツッコんでしまいたくなります。

フットボールアワー後藤ばりのツッコミを入れた後に、泣く泣く30キロ地点のそうめんを見送った時の気持ちを短歌にして詠みます。
「イケメンが そうめんパスして ガチ走り これがホントの 走メンだ!!」

30㎞地点を過ぎると基本的には下り基調となるのですが、このあたりから例によってふくらはぎが攣りそうになってきたので、さいたま国際マラソンの時と同じように、かかと着地走法でふくらはぎを伸ばしながら走りました。

40㎞地点辺りは、沿道から声援を送っていただいている人も多く、最後の気力を振り絞ることができました。さいたま国際マラソンの時にも思いましたが、もし1人で走っていたならば絶対に歩いてしまうほどの疲労困憊ぶりですが、応援によって実力以上のものが出せるのだなぁと…これが大会に出る魅力でしょうか。
ちびっ子たちはしきりにハイタッチを求めてきますが、それに応じるエネルギーは既になく、申し訳ないとおもいつつ沿道から遠い道の真ん中あたりを走ります。「ごめんよ、可愛いお嬢ちゃん、おじさんはもうキミの一途な想いを受け止めきれないんだよ…」(誰かこのオヤジを病院に連れてって~)

そして、ついにゴール!![モータースポーツ]ゴール地点は陸上競技場のトラックに設けられていますので、まるでオリンピックのマラソンに出場したかのような気分を味わえました。
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ゴール後、ボランティアの方々にお願いして、何枚か記念写真を撮ってもらいました。見よ!全力を出し切った男の晴れやかなこの笑顔を!!(自分で言うな!)
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完走メダルは奈良公園の鹿をあしらった可愛らしいデザインです。
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ゴール後、すぐに完走証をプリントアウトしてもらえましたが、実力を示すネットタイム(スタートラインに到達した時からフィニッシュするまでのタイム)は3時間27分46秒となっています。
やりました[手(チョキ)]これで堂々と胸を張って、オレはサブ3.5ランナーだぜ!と言うことができます。
もう誰からも、えせサブ3.5ランナーだとかペテン師だとか後ろ指を指されることもありません。(誰もそんな事思ってないって…オマエは被害妄想か!)
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大の甘党の私が、楽しみにしていたぜんざいを見送ってまでして手に入れたサブ3.5ランナーの称号を得ることが出来た気持ちをまたまた短歌にして詠みます。
「ぜんざいを パスしてぜんざい(千載) 一遇の チャンスをつかみ サブ3.5」

完走証に記されたラップタイム(グロスタイム)は次の通りです。最初の5㎞は、スタート地点通過までの時間約3分とトイレの時間が掛かっているので、遅くなっていますが、ハードコースの割りには、まぁ頑張ったと言えるのではないかと思います。24分台のラップと23分台のラップが交互になっていますが、登りが多いところでは24分台、下りが多いところでは23分台と分かりやすいですね。

0~5㎞  30分19秒 
~10㎞  24分57秒  
~15㎞  23分14秒  
~20㎞  24分49秒
~25㎞  23分34秒
~30㎞  24分47秒
~35㎞  23分44秒
~40㎞  24分18秒
~ゴール 10分58秒

自分のランニングウォッチでの記録は以下の通りです。完走証のネットタイムより1分17秒遅いのは、それだけのタイムをトイレでロスしたことを示しています。さいたま国際マラソンの時と比べると、平均ストライドは同じですが、平均ピッチが192→194歩/分と早くなっている分だけ、タイムを2分ほど短縮することが出来ました。

タイム:3時間26分29秒
距離:42.39㎞
平均ペース:4分52秒/㎞
平均ピッチ:194歩/分
平均ストライド:105cm/歩

次回は、奈良マラソンから僅か10日後(12月23日)に開催される足立フレンドリーマラソン(ハーフ)です。
奈良マラソンのハードコースで全力を出し切った体へのダメージは大きかったようで、筋肉痛はようやく治まりましたが、久しぶりに膝が痛むので、調整ランニングを全くしないまま、ぶっつけ本番となります。今の体の状態では、名前の通り、フレンドリーにのんびりと走らざるを得ないと思いますが、当初は観光気分で臨んだ奈良マラソンと同じように奇跡が起こらないとも限りません。これは次回のブログ(1週間後更新予定)も見逃せない!!


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コメント 8

よしころん

すごい~ヽ(^o^)丿 
ついに正真正銘サブ3.5ランナーおめでとうございます!
わたしたちは2人して老化の一途をたどっておりますです~~~
by よしころん (2015-12-20 20:45) 

Jetstream

またまた素晴らしいタイムでの完走、おめでとうございます。
楽しく面白く拝見しました。 トイレの話がついて回るようですが、長蛇の列待ちには困りますね。 あまりこんな話突っ込みたくないんですが。(笑)
山を歩かれてるんでアップダウンは何とか越えられましたね。
ぜんざいとソーメン食べたら、多分ダメです。 (笑)
インターバルを置かずに走りますね、どこかにいましたね?
次回も頑張ってください。
by Jetstream (2015-12-20 23:39) 

Terry

やっぱタイムが良いと筋肉痛になるんですね。オラなんてちっとも筋肉痛になりません(たった10Kじゃ筋肉痛にならんのだよ!)
走ってる最中に川柳やら短歌が作れるなんて余裕ですねえ。こんどオラも作ってみます。3月に草加である10Kの大会にエントリーしましたよ。この春まではとりあえず10K。今年の秋以降は、練習の結果にもよりますがハーフに挑戦します。
by Terry (2015-12-21 16:33) 

テリー

サブ3.5ランナー達成、おめでとうございます。
ブログ、楽しく、読ませていただきました。
by テリー (2015-12-21 18:59) 

makiwarikun

よしころんさん、nice!&コメントありがとうございます。
やりましたよ。サブ3.5!!定期購読している雑誌「ランナーズ」によれば、2014年度フルマラソン男性完走者でサブ3.5達成者は上位5.8%だそうです。年齢的にサブ3は絶対に無理なので、次の目標は3時間15分切りにします。
よしころんさんの記事を拝見していると、ご主人も含めむしろ年々若返っていると思いますよ。
by makiwarikun (2015-12-26 08:25) 

makiwarikun

Jetstreamさん、nice!&コメントありがとうございます。
私の場合、お腹の調子が突然悪くなることが多いので、山でもマラソンでもトイレが一番気になります。逆に、気にしすぎるから良くないのかもしれませんが…
山だと40~50mの標高差なんて鼻くそみたいなものですが、マラソンだと緩やかな登りでもメッチャきついです。脈拍も130くらいから一挙に180くらいまで上がりますよ。
by makiwarikun (2015-12-26 08:32) 

makiwarikun

Terryさん、nice!&コメントありがとうございます。
さいたま国際マラソンではそれほど筋肉痛にはならなかったのですが、奈良はアップダウンが激しかったせいか、単なる練習不足で臨んだせいか、筋肉痛が酷かったです。
川柳と短歌は、走りながらではなく、伊丹空港の待ち時間で考えていました。忘れないように、携帯電話のテキストメモに記録しました。
私は1月にハーフマラソン2回、2月にフルマラソン1回(京都)、3月にフルマラソン1回(板橋)の予定です。
by makiwarikun (2015-12-26 08:38) 

makiwarikun

テリーさん、nice!&コメントありがとうございます。
いつ更新するかも分からないお気楽ブログですが、お暇なときにまたご訪問いただけると嬉しいです。
by makiwarikun (2015-12-26 08:41) 

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