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鹿島槍ヶ岳は遠かった(爺ヶ岳~柏原新道、日帰り) [登山]

9月某日。

”検査の谷間”を利用して、日帰りで北アルプスに行ってきました。

検査の谷間とは、検査官から求められる資料の作成に忙しい検査期間の前半部分と、検査官からの質問や指摘事項の対応に忙しい検査期間の後半部分とに挟まれた、1~2日の間ポッカリと空いた暇な日の事を言います。(谷間[黒ハート]が大好物のmakiwarikunが勝手に付けた造語という噂もあります。)

連日の検査対応に疲労が蓄積していたので、セオリーとしては休養に当てるところだと思いますが、疲労以上のストレスが限界ギリギリまで貯まっており、どうしても北アルプスの雄大な景色を眺めたくなりました。

そこで、この検査が入っていなければ、有給休暇を取って8月18日(木)に行く筈であった鹿島槍ヶ岳にアタックしましたが、このところの運動不足によるスタミナ&筋力の落ち込みと、疲労蓄積や不規則な食生活が原因と思われる体調不良のため、あえなく敗退となりました。

それでも、剣岳を筆頭に立山連峰の雄大な景色を眺めながらの稜線歩きはとても気持ち良かったです。

今回も前回の槍ヶ岳の記事と同様、写真と簡単な文章だけの記事となりますが、しばしお付き合い下さい。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

天候:曇り後晴れ[曇り][晴れ]

コースタイム:
5:20 柏原新道登山口 →7:40 種池山荘(5分休憩) →9:03 赤岩尾根分岐(5分休憩) →9:15 冷池山荘(15分休憩)→10:45 爺ヶ岳(南峰)(10分休憩)→11:20 種池山荘(5分休憩)→13:22 柏原新道登山口

直線距離:16.641km
沿面距離:17.534km
累積標高(+):2266m
累積標高(-):2257m
所要時間:8時間2分




爺ヶ岳グラフ.jpg
GPSデータグラフ表示


柏原新道登山口(標高1350m)は、立山黒部アルペンルートの玄関口である扇沢から1kmほど手前(東)にありますが、登山口のすぐ前に7~8台が駐車可能なスペースがあります。
0522柏原新道登山口.JPG
柏原新道登山口(5:22)


”ケルン”と呼ばれる場所の前を通ります。確かにケルンがあります。
0611ケルン.JPG
ケルン(6:11)


柏原新道は整備されており、非常に歩き易いです。北アルプスで最も登り易い登山道のひとつという情報は本当でした。大きな段差はほとんどありませんので、疲れもそれほど感じないで登れます。
0623柏原新道.JPG
整備されて歩きやすい柏原新道(6:23)


この日は、標高2000m付近から上は雲の中にあり、見通しはあまり利きませんでしたが、突然、霧の中から種池山荘が現れました。登山口からコースタイム3時間30分のところ2時間20分で歩いたことになりますが、体が重くスピードが上がらないと思っていた割には、まぁまぁのペースです。
0740種池山荘.JPG
種池山荘(7:40)


稜線に出ると途端に強風がビュービューと吹いていました。あわてて長袖のシャツとヤッケを着込みますが、とても寒かったです。これで雨が降ってきたら迷わず撤退だなぁと思っていたのですが、ラッキーなことに段々と青空がのぞきはじめました。
0810爺ヶ岳(南峰)への稜線.JPG
強風の中、爺ヶ岳(南峰)への稜線を登る(8:10)


日が照り始めると一転して暑くなったので、いつものTシャツスタイルになりますが、剣岳などの立山連峰の山々を左手に見ながら、気持ちの良い稜線歩きが楽しめました。
0822剣岳.JPG
剣岳(8:22)

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剣・立山連峰(8:56)

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赤岩尾根分岐(9:08)


冷池山荘のベンチで食料補給をしながら、予定通り鹿島槍ヶ岳に向かうべきか、ここで撤退するべきか大いに悩みました。体調が悪い中、なんとかコースタイムを上回るペースでここまで辿り着きましたが、そろそろ疲れも出始めていましたし、右足首に軽い痛みも感じていたからです。

そして悩んだ結果、ここは残念ながら撤退することにしました。以前、山に登った後に右足首が腫れ上がり、歩けなくなった時のことを思い出し、翌日は絶対に会社を休むことが許されなかったので、自重することにしたのです。検査期間中でなければ間違いなく前進していたと思いますが、この後のヘバり具合からして、撤退は正解だったかもしれません。
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冷池山荘(9:20)


鹿島槍ヶ岳の頂を踏めなくなったので、とりあえず爺ヶ岳の山頂標識が立つ南峰だけは登ることにしました。爺ヶ岳山頂には一人の方が休んでおられましたが、手ぶらでは帰れないと思い、少々の恥ずかしさを押し殺して一人写真を撮ることにしました。

爺ヶ岳で爺さんになるという何のヒネリもありませんが、一応、休筆宣言中ということで自分を納得させます。
爺さん.jpg
爺ヶ岳山頂で爺さんになったmakiwarikun(10:50)

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種池山荘を目指す(11:10)


この日、立山連峰の景色は楽しむことができましたが、鹿島槍ヶ岳の優美な双耳峰の姿は、遂に最後まで見ることができませんでした。
1111鹿島槍ヶ岳は最後まで雲の中.JPG
鹿島槍ヶ岳は最後まで雲の中(11:11)


登りは楽に感じた柏原新道ですが、標高差1150m程の下りは非常に苦しく感じました。日課としていたウォーキングすら出来ない中で、太腿の筋力が相当に落ちているのでしょう。
1224眼下の扇沢.JPG
眼下の扇沢(12:24)

【感想】
・疲れが貯まっている上に、ほとんど徹夜で登山口まで運転してからの山行となったので、超ハードな1日になってしまった。帰りの運転が非常に辛かったので、八ヶ岳PAで休息しながら、日帰りの北アルプスはもう止めよう、日帰りなら八ヶ岳にしようと思った。
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ひろたん

日帰りのこのコースは大変ですよね
こんど行くコースです
けど日帰りはしません。できません^^;
参考になりました
ここはあのしゃしんだと思うでしょう
きっと・・・
素敵ですよね!!
テントを持っていきますね
by ひろたん (2011-09-13 22:36) 

Jetstream777

お疲れさんでした。 でも爺ガ岳までいけれてよかったですよ。 普通は鹿島槍は日帰りの対象になりえませんよ!!
実は今時差のあるところからアクセスしています。 仕事です。(泣)(笑) 私が先週八ヶ岳にしたのは基本的に同じ理由です。山で体調をくずしたり、怪我をしては仕事キャンセルせざるを得ません。 山ノボラーであることは明かせませんし、白い目で見られかねません。(泣) 
山頂のパーフォーマンス復活ですね。検査速く終わるといいですね。
by Jetstream777 (2011-09-14 04:10) 

tochimochi

晴天の中、3000m級の稜線歩きは楽しいですね。
でも徹夜で運転して、体調が悪い中の登山・・・お疲れ様でした。
昔登ったことがあるところですが、そんなに整備されていた登山道でしたか。やはり記憶はどんどん薄れていきます。

by tochimochi (2011-09-14 08:49) 

山子路爺

爺ぃのくせに爺ヶ岳に登っておりません。
出来ることなら、五龍岳から縦走したいです。
私の場合は、鹿島槍ヶ岳日帰りは計画段階でボツです。
by 山子路爺 (2011-09-14 15:06) 

makiwarikun

>ひろたんさん
確かひろたんさんは雪の鹿島槍ヶ岳で撤退されてましたよね。
次は紅葉の季節でしょうか。きっと冷池山荘のテン場で幕営ですね。
楽しみにしてますね。
by makiwarikun (2011-09-14 20:26) 

makiwarikun

<Jetstream777さん
9時過ぎに撤退決定なんて早すぎる気もしましたが、無理は禁物ですからね。仕事も少し落ち着いてきたので、せめて朝のウォーキングくらいはそろそろ再開しようと思います。
Jetstreamさんは海外に出張中なんですね。体調を崩されないように気をつけて下さい。
次回は、赤岳を目指すと思います。
by makiwarikun (2011-09-14 20:38) 

makiwarikun

<tochimochiさん
往路は徹夜でもウキウキしてますからどうってことないのですが、復路が辛すぎますね。冗談抜きに何度か意識が飛びそうになりましたから、危ないですよ。
柏原新道は比較的新しい登山道ですし、種池山荘のご主人により今も整備され続けているようなので、tochomochiさんが歩かれた時より歩き易くなっているのだと思います。
by makiwarikun (2011-09-14 20:49) 

makiwarikun

<山子路爺さん
正直に告白しますと、爺ヶ岳の山頂では山子路爺さんのことを思い出していました。
五竜岳~鹿島槍ヶ岳は難コースとして名をはせていますので、私もいずれはチャレンジしたいと思っています。
by makiwarikun (2011-09-14 21:10) 

よしころん

山は逃げません。 
あまり無理をされると、笑いごとではなくそれこそ大好きな谷間にのみ込まれかねませんから~。
早く仕事が落ち着かれるとよいですね~~
by よしころん (2011-09-14 21:50) 

OJJ

この景色、ぜひ見たいです~
爺が岳で爺になりたいojjです!
by OJJ (2011-09-15 09:13) 

Terry

鹿島槍は見れなかったようですが、剣はよく見えたようですね!大窓・小窓・三の窓と綺麗に見られてラッキーですよ。
体調不良・睡眠不足、しょうがないですよ。検査が終わったら、ガンガン行きましょう!
「爺ヶ岳で爺さんになるという何のヒネリもありませんが」、いえいえ良かったですよ。
by Terry (2011-09-15 18:42) 

おど

このコースで鹿島槍までは難しそうですねぇ。 標高差が3000m近くあるのではないでしょうか。 それにしても、これだけ雄大な景色を眺められれば、行った甲斐がありましたね。
爺ヶ岳の爺さんは捻りがない分(笑)、笑わさせてもらいました。
by おど (2011-09-15 20:09) 

makiwarikun

<よしころんさん
谷間に埋もれて息絶えるなら本望ですが…(なんのこっちゃ?)
今回は自重したおかげか、足首が腫れることもありませんでした。
体力を付けて来年にでも再チャレンジしたいコースです。
仕事は一時に比べると落ち着いてきました。明朝からウォーキング再開の予定です。
by makiwarikun (2011-09-15 21:26) 

makiwarikun

<OJJさん
やはり剣岳は槍ヶ岳と並んで北アルプスの2大スターという感じがしましたよ。これで家からもう少し近ければ良いのですが…。それでも首都圏からの方が大阪圏からよりは近いのでしょうねぇ?
by makiwarikun (2011-09-15 21:35) 

makiwarikun

<Terryさん
鹿島槍ヶ岳は、まるで駅の階段を登るミニスカートのお姉さんのように、見えそうで見えなかったですよ。でも天気が種池山荘から先で回復したのはラッキーでした。槍ヶ岳の東鎌尾根の水俣乗越の時といい、私が稜線に出た途端に天気が良くなるという、まさに奇跡を呼ぶ男!!
今週末の3連休は、どこかで八ヶ岳に行こうかと思いますが、やっぱり混んでますよねぇ?天気もイマイチ?
by makiwarikun (2011-09-15 21:46) 

makiwarikun

<おどさん
いやいや、おどさんなら楽勝のコースだと思いますよ。とにかく柏原新道が歩きやすいですから。同じ標高差でも道の状態によって疲れ具合が雲泥の差ですが、ここははっきり疲れないコースです。
しかし、家に帰ってきた時は、あまりの疲労(徹夜なので当然ですが…)に行ったことを後悔したのですが、確かに今から思えば、あの景色を見れただけで良かった気がします。
爺ヶ岳の爺さんは意外に評判が良いですね。恥ずかしい思いをして撮った甲斐がありました。
by makiwarikun (2011-09-15 21:56) 

Tやん

槍ヶ岳ではお世話になりました、満天の星空と頂上からの素晴らしい眺望を満喫できました。但し、特に下りでは谷川岳同様ご迷惑をおかけしました、大きな課題です。9月からのマラソン大会で鍛えて来年に備えたい(?)と思います。検査が終了したら登山&ブログギャグ炸裂の大復活を期待しています、それまではご自愛を。
by Tやん (2011-09-17 20:41) 

makiwarikun

<Tやん
いえいえ、登りも下りも私より遥かにスタミナがあるところを見せ付けられました。私も少しはランニングを取り入れないといけないと思った次第です。八ヶ岳→北アルプスと来ましたので、来年は南アルプスの北岳を第一候補に考えています。
by makiwarikun (2011-09-18 12:22) 

テリー

昨年、私も、鹿島槍、登りました、剣岳の厳しい岩肌が、迫って見えて、すばらしいですね。
ここを日帰り登山、さすがと思いましたが、途中、引き返しですね。それでもすごいですが、爺ヶ岳で、爺さんに扮するため、綿を持っていったのですか?
私なら、そのままで、OKなんですがーー。
by テリー (2011-09-25 19:27) 

makiwarikun

<テリーさん
鹿島槍ヶ岳に登れなかったのは残念でしたが、剣岳を始めとする立山連峰が見れたので良しとします。来年の夏にまた日帰りで挑戦したいと思います。
一人写真はその場の思いつきなので、さすがに小道具は持参しておりません。三脚で素早く撮らないと恥ずかしいですし…。Windowsに付属しているペイントというソフトで写真を加工しています。

by makiwarikun (2011-09-25 20:41) 

CARRERA

鹿島槍ヶ岳は登りたいのですが、来年栂池から扇沢まで縦走予定なので、
その時までとっておきます。d(^_^o)

by CARRERA (2011-09-30 22:42) 

makiwarikun

<CARRERAさん
栂池から扇沢までですかぁ。それは面白そうですね。途中、不帰キレットと八峰キレットがあり、かなり楽しめそうです。
by makiwarikun (2011-10-01 17:51) 

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