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波乱続きのリハビリ登山(大倉~鍋割山~搭ノ岳~大倉) [登山]

今年の箱根駅伝は実に面白かった。今年度の学生駅伝3冠を狙う早稲田大学と箱根駅伝3連覇を目指す東洋大学の実力が伯仲しており、最後までハラハラドキドキの展開に大興奮してしまった。

特に、6区の山下りを任された早稲田大学の高野選手の鬼気迫る走りには感動した。凍結した路面に転倒した直後に前を抜く気合と精神力は実にあっぱれ!いや~、新年早々良いものを見せてもらった。

一方のmakiwarikunであるが、大晦日に雲取山に向かい”ウン”悪く(ウン〇悪くと言うべきか?)敗退することになってしまったばかりか、高野選手と同じように山を下っている時に凍結した路面に足を滑らせて転倒してしまった。高野選手と大きく違ったのは、転倒の際に右足の膝と足首を痛めてしまい、新年三が日はほとんど歩くことすら出来なかったことだ。

この怪我さえなければ、昨年と同様に今年も初詣を兼ねて筑波山に初登りに行く予定であったのだが、自分の不注意のせいでこのスケジュールに穴を開けることとなった。そこでその謝罪のために記者会見を開くことにしたのだが…

芸能レポーター:「大晦日の自分にもし一言声を掛けれるなら?」
makiwarikun:「出掛けるのを止めなさいと言いたいです。」
(お前は海老蔵か!)

いつもはイケイケのmakiwarikunであるが、さすがに今回は人生初の野グ〇に加え転倒による負傷によって懲りてしまったか?いやいやとんでもない!喉元過ぎれば熱さ忘れる!!

世間の目が麻木久仁子に向かっている隙を見計らって、海老蔵は懲りもせずに飲みに出かけるのだった…じゃなくて、makiwarikunは再び山に向かうのであった。

しかし、手負いのmakiwarikunにまたしてもハプニングが訪れる。いったいmakiwarikunの身に何が起こったのか!?

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

日程:2011年1月10日(日帰り)
天候:晴れ[晴れ]
コースタイム:
8:40 大倉BS →9:46 二俣 →10:58 後沢乗越 →11:58 鍋割山山頂 →12:32 二俣分岐 →12:53 金冷し →13:12 搭ノ岳山頂 →13:45 花立山荘 →15:22 大倉BS

直線距離:18.480km
沿面距離:19.128km
累積標高(+):1806m
累積標高(-):1806m
所要時間:6時間42分

鍋割山地図.JPG
GPSトラックデータ

鍋割山グラフ表示.JPG
GPSデータグラフ表示

大晦日に負った怪我はほとんど治ってはいるのだが、足首にまだ痛みが残っていたので、今回はリハビリがてら少し軽めの山行計画を立てることにした。そして何度か登ったことのある丹沢の搭ノ岳に行くことにしたのであるが、普段は大倉BS(標高290m)から歩くところを今回は標高の高いヤビツ峠BS(標高761m)から向かうことにした。そして下りの際に鍋割山に寄って名物の鍋焼きうどんを食べようと考えていた。

ところが、秦野駅のバス停でヤビツ峠行きのバスを待っていた時、バス会社の方が、前夜に降った雪のためヤビツ峠行きのバスは蓑毛止まりになると教えてくれた。蓑毛からヤビツ峠までは徒歩で1時間ほどかかる上に、方向オンチの自分が無事に辿り付ける自信もない。そこでとっさの判断で、いつものように大倉から登ることにして、一駅先の渋沢駅に向かった。まずこれが最初のハプニング。

それにしても、少々の雪くらいならチェーン巻いて登っていくのがプロの仕事と違うのかい!と思わずにはいられない。こっちは2WDの車にノーマルタイヤで車の運転にも自信がないから、冬は公共交通機関で山に向かうことにしているのに、これではシロートの自分と変らんではないか!!

内心でブツブツ文句を言いながらも、大倉BSに到着する頃には予想外の雪景色に期待が膨らむ。大倉からはいつも搭ノ岳を目指して大倉尾根(通称”バカ尾根”)に進むのであるが、この日は当初予定の逆回りコースを歩こうと思い鍋割山を目指すことにした。

0842大倉.JPG
大倉BS(8:42 大倉尾根(搭ノ岳)は左へ進む。この日は鍋割山を目指し手前に進んだ。)

大倉BSから鍋割山を示す道標に従い進んでいくと、やがて西山林道と呼ばれる車道に出会うが、樹林帯の中の道は、葉っぱに積もった雪がキラキラと舞い散っておりとても綺麗だった。西山林道は傾斜も緩やかな上に非常に歩き易いので、この辺りではリハビリという事も忘れ、ご機嫌モードで先行者をバンバン追い抜きながら進んだ[グッド(上向き矢印)]
0913樹氷.JPG
西山林道の樹氷(9:13)

西山林道の終点辺りは少し広くなっているのであるが、ここに立っている鍋割山へは左折を示すショボイ道標に気付かずに直進してしまった。その誤った方向から何人かがこちらへ向かってこられるので、てっきり鍋割山から下山されているものだと決め付けてしまったのであるが、実はその方々は鍋割山への道を間違えた事に気付いて戻っているだけであった。

道を誤っていることにまだ気付いていないmakiwarikunは、10分程進んだところで道が忽然と消えていることに戸惑う。正面には滝が見えているのであるが(後で調べたところミズヒ大滝(落差25m)というらしい。)、先へ進む適当な道が見当たらないのだ。少し無理があると思いつつ、右手に見える小さな崖を登ったと思われる踏み跡があったので、その崖の先に登山道が続いているのかも?と考え、この崖を登ることにした。

ところが、簡単に登れると思えたこの崖であるが、足元が脆く手がかりになるホールドも少ないので、登り切るのに冷や汗をかくことになった。しかも、せっかく苦労して崖を登ったのに、先に続く登山道はどこにも見当たらなかったのでテンションは激下がりである[バッド(下向き矢印)]
1026崖.JPG
西山林道終点先の崖(10:26 写真では全く簡単に登れるように見えるが冷や汗をかいた)

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西山林道終点のショボイ道標(10:39 ここを左折して鍋割山方向に進まねばならなかった。)

この道迷いが2番目のハプニングであるが、これは全くの自業自得である。道標に頼っているからこうなるのであって、地図をこまめに確認していればこのミスは防げた筈である。地図は2万5千分の1のものがベストであるが、自分が持っているガイドブックの地図でも注意深く見ておれば、林道終点から左折して沢を渡ることは確認できていた。

テンションが下がったmakiwarikunは、このまま来た道を大倉まで戻り、家に帰ってしまおうかと思ったのであるが、林道終点まで戻ったところで鍋割山を示す道標に気付いた。「このまま帰宅してしまえば、恥ずかし過ぎてブログには書けないなぁ…」と思い、気を取り直して鍋割山に向かうことにした。このような心理状態のことを専門的には”ブログ公開によるプレッシャー効果”と呼んでいるが、自分の目標を多くの人に話すことによって達成せざるを得ない精神状態に自分を追い込むのと似ている。

林道終点から正しい道をしばらく進むと、登山道はやがてジグザグになり、間もなく後沢乗越に到着する。
1058後沢乗越.JPG
後沢乗越(10:58)

後沢乗越から鍋割山までは、樹林帯の急な登りがダラダラと続くが、大倉から後沢乗越までが総じてなだらかだっただけにかなりキツく感じる。ヒーコラ喘ぎながら登っていくと、後沢乗越からちょうど1時間で鍋割山荘が建つ山頂(1273m)に到着した。

少々不遜な感想ではあるが、標高差が1000mに満たないこのコースでこれほどヘロヘロに疲れるとは思わなかった。先日も思ったのであるが、やはりこの2ヶ月もの間、あまり山に登らなかったのでスタミナが相当に落ちてしまったのであろう。10月に標高差2200mの黒戸尾根を日帰り往復した頃の馬力は今や見る影もない。

鍋割山荘では名物の鍋焼きうどんを食べるつもりでいたのだが、この日もなんだかお腹の調子がイマイチだったので、休憩もそこそこに搭ノ岳を目指して歩き出した。先日と同じように、休憩を取るとお腹が痛くなるような予感がしたのである(まさかこの予感が的中することになろうとは…)。
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鍋割山荘(11:58 鍋割山荘名物の鍋焼きうどんが美味しそうだなぁ…じゅるるるる~)


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鍋割山頂(11:59)


1159富士山.JPG
鍋割山頂からの富士山(11:59 この日も富士山は荘厳な姿を見せてくれた)


鍋割山から大倉尾根に続く道は、相模湾や伊豆の景色が眼下に広がり、起伏も柔らかく気持ちの良い歩きが楽しめた。
1228登山道.JPG
鍋割山から大倉尾根へ続く登山道(12:28)

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二俣分岐(12:32)

1235大倉尾根.JPG
右手に大倉尾根を見る(12:35 花立山荘が見える)


やがて道は”金冷シ”と呼ばれる場所で大倉尾根に出会う。左に行けば搭ノ岳山頂へ、右に行けば大倉BSに戻る。ここでは相当の疲れを感じていたので、よほど右手に進もうかと思ったのであるが、ここで楽な道を選べば当ブログの読者の方から「makiwarikunも衰えたな…」とか「彼はもう終わったな…」とか思われそうな気がしたので、気力を振り絞って搭ノ岳山頂を目指すことにした。ここでも”ブログ公開によるプレッシャー効果”が発揮された。

因みに”金冷シ”を私は”カネヒヤシ”と読むのだと思っていたのだが、実際には”キンヒヤシ”であることが先日分かった。”キン”とは男にとって一番大切な”金タ〇”のことを指しているのであろうか?もしそうならば、ここで金冷法を実践すると精力絶倫になるというのか?幸いなことに付近には冷却に使用できる雪もたっぷり有るぞ。最近、めっきりと衰えの目立つmakiwarikunは、なんとか人の途切れるのを待って、火照ったボールを雪で冷そうとしたのであるが、そのチャンスは終に訪れなかった。
1253金冷し.JPG
金冷し(12:53)


金冷シから20分ほどで搭ノ岳山頂(標高1491m)に到着したが、ここはいつでも休憩している人が多く、この日も結構な賑わいを見せていた。私もそれまで4時間半に亘り歩き通しであったので、この日初めて腰を下ろして休憩することにした。
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搭ノ岳山頂(13:12 赤いモビルスーツに身を固めたmakiwarikunは赤い彗星と呼ばれている)

ところが、5分ほど休憩していると、鍋割山で予感した通り、大晦日に続いてまたしてもお腹が痛くなってきた。これが3番目のアクシデントであるが、どうやら次のような連鎖反応がmakiwarikunのデリケートな肉体に起こっていると思われる。

斜面を登る→汗をかく→休憩する→汗が冷える→お腹の体温が奪われる→腸の活動が鈍る→下痢になる

しかし、リスクマネジメント能力に優れるmakiwarikunは、こんなこともあろうかと今回は下痢止め薬『ストッパ』を持参していたのだ。「どうだ、ゲリピー野郎!参ったか!がっはっはっはっはぁ~っ!」と高笑いである。

私は素早く『ストッパ』をザックから取り出し1錠を口に含んだ。唾液によってサッと溶けるので水は要らないし、味もなかなか爽やかで美味である。すると、早くも効果が現れたようで腹痛が和らいだ。信じる者は救われる。これぞプラシーボ効果だ。

プラシーボ効果が現れているうちに冷えたお腹を暖めようと思い、休憩を切り上げ大倉に向かって歩き出すことにした。

ところが、花立山荘を目前にして、またしてもお腹が痛くなってきた。プラシーボ効果が切れたのか?いや、私はストッパに対しては絶大なる信頼を寄せているのでそれは無い筈だ。おそらくは、急斜面の下りで下腹部が激しく揺さぶられたのが原因であろう。

花立山荘にはトイレもあるので焦ることはない。私は落ち着き払った様子で花立山荘前のベンチに座り、2錠目のストッパを飲み、しばらく様子を見ることにした。すると、幸いにも腹痛がだんだんと治まってきたのだ。1錠目を飲んでから30分ほど経過したので、ようやく薬本来の効用が現れだしたものと思われる。「ざまーみろ、ゲリピー野郎!参ったか!わっはっはっはっはぁ~っ!」
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花立山荘(13:45 お腹の調子が良ければここでおしるこを食べたいのだが…)

腹痛が治まれば、後は無事に大倉まで下るだけである。先日のこともあるので、路面の状態には細心の注意を払いながらゆっくりと下った。
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歩き易い大倉尾根(14:36 なるべく下腹部に振動を与えないように下った)

そして出発から6時間42分後、色々とハプニング続きであったが、結果としては無事に大倉BSまで戻ることができた。もはやお腹に何の不安もない。凄いぞ!ストッパ! これからもオマエの助けが必要となる場面が度々訪れるであろう。頼むぞ!ストッパ! しかし、リハビリとしてはなかなかハードな行程であった。
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コメント 12

おど

腹痛に悩まさられながら、不屈の精神で乗り切ったのですね。(笑)
by おど (2011-01-13 19:59) 

山子路爺

鍋割山荘の鍋焼きうどんは又の機会に、ですね。
ところで、最近腹巻が流行っているなんて聞きませんか?
昔のらくだ色だけでなく、ファッショナブルな物もあると噂に聞きましたが。冷えから来る腹痛(下痢)には良いかもしれません。老婆(爺)心ながら。
by 山子路爺 (2011-01-13 20:43) 

makiwarikun

>おどさん
不屈の精神というか、ブログのプレッシャー効果とストッパに助けられたということだと思います。それと地図を読めるようにならなければいけません。
by makiwarikun (2011-01-13 21:07) 

makiwarikun

>山子路爺さん
そうなんですよ。腹巻が冷え性の腹痛には良いとのことですので、さっそく購入しました。それに貼るカイロを組み合わせようかと思ってます。
by makiwarikun (2011-01-13 21:10) 

Terry

「ざまーみろ、ゲリピー野郎!参ったか!わっはっはっはっはぁ~っ!」、な、なんと、バチが当たりますぞ!いけませんそんなこと言っては。いつかまたウ〇コ様のお怒りが・・・・・・・

昔はねえ、若い頃はねえ、私も戦ったもんですよ。

でもね

勝てませんでした

そしてウ〇コ様とも和解し、今では仲良く共生してます。山登りを再開して早80山行。ウ〇コ様のお怒りにふれることも、1回を除きありませんよ(三頭山にクマの如きぶっといのがありますが、オラのです)

マッキーさん、早くウ〇コ様と和解すること、お薦め致します。
by Terry (2011-01-14 04:26) 

Jetstream777

丹沢も雪なんですね。
やはり、迷ったらその道を戻るのが正解なんでしょう。
○○○無事下山まで持ちこたえられてセーフですね。
金冷しなんて意味深な名前ですね。私も通過したとき思いました。
もうこれ以上、下半身の話題はNGです。(笑)
ともかく今年の登りはじめ、お疲れ様でした。!(^^)!
by Jetstream777 (2011-01-14 12:00) 

makiwarikun

>Terryさん
そうでした。私はウン〇の神様に守られているのでした。先程、ウン〇の神様に対する暴言を謝罪し、和解いたしました。もう二度と生意気なことは言いません。
by makiwarikun (2011-01-14 19:55) 

makiwarikun

>Jetstream777さん
今回、私が迷った場所ですが、私以外に3人も迷ってましたので、もう少し道標を見やすい場所に立てて欲しい気もしますが、やはり自分で地図を確認しながら進むことが必要ですね。
下ネタが多くて申し訳ございません。私は止めたいのですが、熱心なファンからの要望が多くて…(嘘つけ!)
by makiwarikun (2011-01-14 20:05) 

三太

昨夜、読んですぐにコメントをしたのですが
(しかもとっても長く)
なぜか消えてしまいました(゜д゜;)
あまりにショックで、書き直す気力がありませんでした…

今度こそ!気を取り直して、もう一度書きます!!

すごく読みやすくなりました!
どうもありがとう御座います(≧∀≦)
読みやすくなったので過去の山行記録をたくさん読みました。

読んでいる内に、これってミックスで組んでいたNさんだよね???と
あまりにもわたしの記憶するNさんとはかけ離れた感じがし
とても不思議な思いでいっぱいです( ̄∀ ̄;)
・・・こんな愉快なひとだったんですね・・・

なにはともあれ、大倉尾根無事に下山できてよかったですね♪
ストッパって効果覿面なんですね、わたしも次回の山行のために買おうと思いました!
今後もストッパは必携ですねw
by 三太 (2011-01-14 22:24) 

makiwarikun

>三太さん
コメントありがとうございます。
自分でも本当の自分がどんな人間か良く分からない(多重人格者か?)ので、三太さんが困惑されるのも無理からぬことかと思います。
しかし、ギャグ・下ネタだけでなく山行記事も充実させないといけないですね。今後もお付き合いの程よろしくお願いします。
by makiwarikun (2011-01-16 08:23) 

Jetstream777

やっぱり下ネタもないと寂しいね。 またお願いします。(笑)
昨日は楽しかったよ。 ありがとう。 また。楽しみにしています。!(^^)!
by Jetstream777 (2011-01-16 22:50) 

makiwarikun

>Jetstream777さん
暖かいお言葉ありがとうございます。オフ会の記事も含めて、私の下ネタに対する熱い想い(どんなんや?)を次回の記事に混める予定です。(木曜頃にはアップできるか)
Jetstream777さんのお顔の部分にはスーパージェッターの画像を貼る予定です。乞うご期待!
by makiwarikun (2011-01-17 19:44) 

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